2015年6月3日水曜日

横田基地にオスプレイ配備

  東京から他国を攻撃する
    
    岸本 正人東京平和委員会事務局長)

 東京には、在日米空軍横田基地が所在します。首都に外国軍の基地があるのは、日本ぐらいのものです。
その横田基地に、「航空自衛隊総隊司令部」が20123月に移転し、「航空自衛隊横田基地」として運用を開始しています。
日米の司令部が同じ基地に同居し、平時からすでに、「有事」を見こして、情報や運用を共有する「日米共同統合運用調整所」が設置され、切れ目のない情報交換が行われています。
この調整所から、他国を攻撃する司令が出されることになります。戦争法を先取りすることがすでに行われています。
米軍基地に、航空自衛隊の司令部が同居するという、主権を投げ棄てた異常な事態です。

特殊作戦オスプレイ配備
その横田基地に、米空軍が特殊作戦に使うCV22オスプレイ10機を配備すると、政府が発表しました。
周辺自治体に配られた「外務省及び防衛省からの説明」には、――日米同盟の抑止力・対処力の向上になり、アジア・太平洋地域の安定にもなり、歓迎する。米軍は、横田基地に選定した理由について、運用や訓練上のニーズ、機体整備のための施設、格納庫と要員を受け入れるためのスペースなどから、横田基地が最適であると判断したーーとしています。
これで、受け入れを承諾させようとする日本政府に怒りがわいてきました。同時に沖縄県の「建白書」の重みを深く感じます。
 横田基地へのオスプレイと一緒に兵士・軍属約400名も配備され、沖縄の特殊作戦部隊を改編して、横田基地に新設することも明らかになっています。 
CV22に、特殊作戦部隊を乗せ、敵地に侵入し攻撃する。横田基地から他国を攻撃しに行くことになり、本来日本には、配備されていては、いけない部隊です。
横田基地の3キロ圏内には、小中学校が35校あり、基地に隣接して住宅が密集しています。ハワイでの墜落事故と同等の事故が起これば、甚大な被害になるのは明白です。アメリカから見れば、犬小屋ぐらいにしか見えないのでしょうか?こんな屈辱的なことはありません。通常訓練でも事故を起こすオスプレイが、関東周辺や日本全土で危険な訓練を行うようになることは許されません。

 将来6070機に
横田基地への12機以外にも、自衛隊が17機のオスプレイを購入します。また、米海軍が2020年を目途に、基地と空母へ人員や物資を運ぶ艦載輸送機として、海軍用オスプレイ、HV22を10機から20機を調達し、厚木基地に配備することを予定しています。
現在沖縄に24機が配備されており、将来的には、約60機~70機のオスプレイが日本を飛び回ることになります。

全都、近県での幅広い運動でオスプレイ配備を阻止し、沖縄から、日本からオスプレイの撤去を求める運動にしていきます。