2014年5月1日木曜日

インタビュー

  集団的自衛権行使容認の
  解釈改憲とどうたたかうか
高田 健さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会)    

「解釈で憲法9条を壊すな!48大集会&デモ」実行委員会で活躍され、「戦争をさせない1000人委員会」の事務局次長でもあります高田健さんにインタビューを行いました。

Q安倍政権の解釈改憲の動きをどう見るか
 安倍政権は、解釈改憲、それも限定容認という形で、世論や公明党など与党の工作をやろうとしている。大事なことは、攻撃は激しいが、安倍が窮地に置かれていることだ。反対多数の世論、自民党内、長老の動き、公明党が容認していない、アメリカや東アジア諸国が危険視していることなどだ。当初は明文改憲をやりたかったが難しく、96条改憲になって、さらに国家安全保障基本法をやるとして撤回。どんどん変えざるを得なくなってきている。
 しかし、窮地に陥りながらも、突破してくる危険性は非常にある。やられてしまったら、9条はあって無きがごとくにされかねない。戦後平和憲法のもとで生きてきた世代にとっては歴史的なたたかいをやらなければと思っている。
Q限定容認をどう見るか
 一度転換してしまえば、限定であれ、その後の量的な変化はいくらでも変わっていく。しかし、世論は引っかかる可能性があるので、かなり説明していかないといけない。そこは安倍首相も考えている。安保法制懇の北岡は限定容認では意味が無いと明確に言っている。非常に欺瞞的やり方だ。
Q48日の日比谷野音集会をどう見ているか
 多くの市民団体、労働組合が、何かをしなければと活発に動いている。横につなげたということで、48集会はすごく大事だった。みんな力を感じたし希望を感じている。130近い団体が集まったことは大きなことだ。秘密保護法反対の取り組みが生きた。これを発展させなければと思っている。(下写真は4月8日の「解釈で憲法9条壊すな!」大集会)
Q「戦争をさせない1000人委員会」の取り組みの紹介を
 平和フォーラムの人達から、集団的自衛権行使容認に反対する大きな運動をつくらなければとの危機感が表明され、協力してきた。1000人委員会は、各界の著名人を相当幅広く集めている。1000は沢山の委員会という意味だ。東京で出発し、主要な都道府県に1000人委員会を組織し、自立した運動めざしている。通常国会の重要な時期に東京で大きな行動を起こすことも確認している。
Q1000人委員会との共同が出来るといいが
 多くの人が望んでいる。運動の歴史の中でいろいろ難しい問題が経過としてあり簡単ではないが、行きがかりを保留して、運動に責任を持っている人は行動をつくる責任がある。出来るだけ広く結集して反対していかなければと思っている。
Q相手が脅威に感じるのは、共同の広がりと世論の高揚では
 その通りだ。もう一つ大事なことは、どちらかだけだと躊躇していた人が、大きな共同の流れが出来ると動きやすい。単に112になるだけでなく3にも4にもなる。
Q解釈改憲を阻止するには何が求められるか
 限定容認のまやかしを批判しながら世論を高めることだ。もう一つは、国会内の各政党に働きかけて、安倍の動きに乗らない状況をつくっていくことだ。共産、社民、民主、生活、無所属の議員が参加する超党派の議員学習会があり、協力していこうと思っている。
公明党議員に要請した人が発言していたが、あまり要請に来ないが、公明党員から簡単に賛成してくれるなとの要請が結構来ているとのことだった。
Q政治変革を痛切に願う人が沢山いると思うが
 私も選挙における共同をめざして努力してきたが、なかなかうまくいかない。共産党は頑張っているが、共産党だけでは広くやっていく上ではだめで、他の政党、2つ3つ4つと集まった状態が運動の側から見ると理想と思う。それをどうやって私たちが側面から支えていくか、いつも私の関心だ。こういう運動が積み重なっていく中で、条件が少しずつ出来ていけばいいかなと考えている。沖縄であそこまで出来ているのだから、希望は持っている。